日本図書分類表(NDC)とは
NDCは、書籍を10の大分類に分け、さらに各大分類を細かい小分類に分けて、全体で10万以上の項目を整理できるように設計されています。例えば、最初の数字1桁は大分類(例:文学、歴史、自然科学など)を示し、2桁目以降でさらに細かく分かれます。たとえば、文学は「9」に分類され、その中で「文学の各国別」や「日本文学」「外国文学」などの小分類があり、それぞれに番号が付けられています。
成り立ちと経緯
**日本図書分類表(NDC: 日本十進分類法)**は、日本における図書館で広く使用されている書籍分類の標準です。その成り立ちは、1948年に日本図書館協会(JLA)が制定したもので、アメリカの「デューイ十進分類法(DDC)」を基に、日本独自のニーズに対応する形で改良されました。初版は1952年に発行され、以来、時代の変化に合わせて改訂が行われています。特に、日本の文化や歴史的背景を反映させるために、書籍分類の細かい部分で調整が加えられています。
問題点
日本図書分類表にはいくつかの問題点もあります。まず、分類が細かすぎるという点が挙げられます。特に専門書が多くなると、分類が膨大になりすぎ、書籍の管理が煩雑になりがちです。また、NDCは基本的に「テーマ別」に分類されるため、複数のテーマにまたがる内容の書籍が一つのカテゴリーに収められない場合があります。例えば、ある書籍が「歴史」と「政治」を含んでいる場合、どちらの分野に置くか決めるのが難しく、書籍の分類にバラつきが生じることがあります。また、新しい分野やトピックに対応するためには、分類の改訂が必要ですが、その反映に時間がかかることが課題です。
利用者が知っておくと便利な知識
利用者が日本図書分類表を利用する際に知っておくと便利なポイントは、まず分類番号を理解することです。例えば、「900」番台は文学、「300」番台は社会科学に関する書籍が多く配置されているなど、大まかな分類を知っておくと、図書館内での本の探し方がスムーズになります。また、分野ごとの配置順や、著者名や書名順の整理方法を把握しておくことで、効率的に本を探せるようになります。
さらに、図書館にはNDCの番号が掲示されていることが多いので、目当ての分野の書棚を見つけるのに役立ちます。難しい書籍を見つける際には、司書に質問することも有効です。司書は、分類番号を頼りにした書籍の位置把握に長けており、目的の本を短時間で案内してくれることが多いです。
結論
日本図書分類表(NDC)は、日本の図書館で書籍を効率的に整理するために非常に重要なツールです。その成り立ちから改訂を重ね、現在の形に至っていますが、分類の細かさや多様なテーマを扱う際の課題も存在します。利用者がNDCを理解して使うことで、図書館での本の検索がより効率的になります。
以下に、日本図書分類表(NDC: 日本十進分類法)の主な分類を表形式で示します。NDCは10の大分類に分かれており、それぞれの大分類に細かい小分類が設けられています。
分類番号 大分類名 内容
000 総記 図書館学、情報学、年鑑、便覧、事典、百科事典など
100 哲学・心理学 哲学、倫理学、心理学、宗教思想、宗教・儀式など
200 歴史・地理 世界史、日本史、地域史、地理、伝記、地誌など
300 社会科学 政治学、経済学、法律、社会学、教育学、労働問題、福祉学、社会問題
400 自然科学 数学、物理学、化学、生物学、天文学、地学、気象学など
500 技術・工学 機械工学、電気工学、建築学、土木工学、農業技術、医療技術など
600 応用科学 医学、薬学、看護学、スポーツ学、食物学、家庭学など
700 芸術 美術、音楽、演劇、映画、デザイン、工芸など
800 文学 小説、詩、戯曲、評論、文芸、文学の各国別(日本文学、外国文学)
900 旅行・地誌・歴史 旅行記、地図、世界の歴史、各国の文化、観光など
補足
各大分類は、さらに詳細な小分類に分かれており、例えば「300」番台の社会科学は、政治学(310)や経済学(330)、**社会学(360)**などの細分化された分野に分類されます。
日本図書分類表は常に改訂されており、新しい分野や専門的な知識が登場するたびに、新しい分類番号が追加されることもあります。
図書館における配架のルール
図書館における配架のルールは、利用者が効率よく資料を探せるように、書籍や資料を体系的に整理して配置するための基準です。これにより、図書館内の本や資料が混乱なく整然と並び、利用者が目的の本をスムーズに見つけることができます。以下に、一般的な配架のルールを説明します。
1. 分類に基づく配架
図書館で使用される最も一般的な配架方法は、分類法に基づいて資料を並べることです。日本の公共図書館では、通常、日本図書分類表(NDC)やデューイ十進分類法(DDC)を用いて書籍を分類します。これらの分類法に基づき、書籍を番号順に並べることが基本です。例えば、「社会科学」の分類に属する書籍は、「300番台」にまとめられ、さらに詳細に「政治学(310)」や「経済学(330)」など、細かいカテゴリごとに並べられます。
2. 著者名・書名順
分類された資料は、同じ分類番号内でさらに整理されることがあります。一般的には、書籍は著者名順や書名順に並べられます。例えば、同じ分野の本でも、著者が異なれば、アルファベット順や五十音順で並べて、同じ著者の作品がまとまるようにします。また、書名で並べる場合もあり、特に全集や辞典、事典などは書名順に並べられることが多いです。
3. 利用者への配慮
配架のルールは、利用者が本を探しやすいように設計されています。目録や案内板、分類番号表示を図書館内に設置することで、利用者が簡単に目的の資料にたどり着けるように工夫されています。また、新着図書コーナーやテーマ別展示コーナーを設けることで、特定のテーマに関連する書籍を目立たせ、利用者の関心を引くこともあります。
4. 特殊な資料の配架
また、雑誌や新聞、視覚・聴覚資料(DVD、CDなど)、電子書籍など、特殊な形式の資料は、一般書籍とは異なる方法で配架されることがあります。これらは、専用の棚やコーナーにまとめられ、簡単にアクセスできるようにされます。
5. その他の配慮事項
資料の更新や整理も重要です。定期的に新しい資料が加わることで、古い資料が陳列位置を変更されることがあるため、定期的な棚整理や配架基準の見直しが行われます。また、図書館内の利用頻度や需要に応じて、利用者がよく訪れるエリアに人気の資料を配置することもあります。
結論
図書館における配架のルールは、資料を効率よく管理し、利用者が簡単に情報を得られるようにするために非常に重要です。分類や配置のルールは、利用者の利便性を最優先に設計されており、常に整理されていることで、図書館の利用が円滑に進むよう支援しています。
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